安房神社 安房國一之宮
安房神社の成り立ち
言い伝えによると、今から2670年以上も前に安房神社はできたそうです。神武天皇から肥沃な土地を開拓するように命を受けた天富命(アメノトミノミコト)は、最初に阿波徳島の地を開拓し、その後、麻や穀(かじ)を栽培していた「忌部」の人々を連れて、房総南端の布良(駒ケ崎)に上陸しました。天富命は、布良の山を男神山、女神山とし、祖父の天太玉命(アメノフトダマノミコト)と祖母の天比理刀咩命(アメノヒリトメノミコト)を祀りました。これが安房神社の誕生と言われています。この土地でも麻と穀が良く実り、「この土地は良い麻が生い茂る場所だ」とし、麻→アワ→安房と呼ばれるようになりました。
安房国開拓の神「天富命」は、安房神社・洲崎神社・洲宮神社・下立松原神社・名越山神社の神殿を建造の許しを朝廷から得、由緒正しい神社となりました。
安房神社は、延喜式内社、安房の内一の宮、官幣大社と古代からの社格制度で常に最高位の格式ある神社として、現在まで広く崇敬を集めています。
安房神社の神様
主祭神
天太玉命(アメノフトダマノミコト)
日本の全ての産業創始の神。
相殿神
天比理刀咩命(アメノヒリトメノミコト)
天太玉命の妃神。
主祭神 天太玉命について
『上の宮』の主祭神・天太玉命は、遠い神代の昔、天照大御神のお側近くにお仕えになられた神様で、中臣氏と共に朝廷の祭祀(お祭り)を司った斎部氏(忌部氏)の祖神に当たられます。
天照大御神が弟神・スサノオノミコトのあまりにも乱暴な振る舞いにお怒りになり、天の岩屋にお籠もりになられてしまった時には、中臣氏の祖神・天児屋命(アメノコヤネノミコト)と共に力をあわせて、大御神の御出現を願うためのお祭りを行なわれますが、当社御祭神は、それ以外にも御自身の率いる忌部の神々を指揮され、このお祭りを行うために必要不可欠な鏡や玉、神に捧げる幣帛や織物、威儀物としての矛や楯といった武具、社殿の造営などを司られており、こうしたことから、日本における全ての産業の総祖神として崇敬されております。
祭神
天富命(アメノトミノミコト)
天太玉命の孫神。
天忍日命(アメノオシヒノミコト)
天太玉命の兄弟神。
祭神
市杵島姫命 (イチキシマヒメノミコト)
海上交通を守護される海の神。
祭神
大物主神(オオモノヌシノカミ)
海上交通・航海安全の神。
御仮屋
安房一の宮である安房神社の例祭は毎年八月十日に行われ、古くは「浜降祭」とも呼ばれ、房総開拓の祖である安房神社祭神である天富命のもとへ各地の忌部を祀る神社の御神輿が、近くの相浜の海岸に揃い、安房神社へ参拝したという故事があります。
この御仮屋には、かつては洲宮、布良﨑、相濱、熊野、犬石、八坂、日吉、下立松原、三嶋(白浜)の9社の御神輿が入祭しました。
今は9社が揃うことはできなくなりましたが、どんな御神輿かご覧下さい。
1 洲宮神社
千葉県館山市洲宮921
御祭神
天比理刀咩命(アメノヒリトメノミコト)
2 布良﨑神社
千葉県館山市布良379
御祭神
天富命(アメノトミノミコト)
3 相濱神社
千葉県館山市相浜42
御祭神
日本武尊(ヤマトタケルノミコト)
4 熊野神社
千葉県館山市佐野1826
御祭神
櫛御気野命(クシミケヌノミコト)
5 犬石神社
千葉県館山市犬石142−1
御祭神
倉稲魂神(ウカノミタマノミコト)
6 八坂神社
千葉県館山市中里117
御祭神
須佐之男命(スサノオノミコト)
7 日吉(ひえ)神社
千葉県館山市神余932
御祭神
大山咋命(オオヤマクイノカミ)
8 下立松原神社
千葉県南房総市白浜町滝口1728
御祭神
天日鷲命(アマアノヒワシノミコト)
天太玉命(アメノフトダマノミコト)
天富命(アメノトミノミコト)
9 三嶋(白浜)神社
千葉県南房総市白浜町根本944
御祭神
大山祗命(オオヤマツミノミコト)
天照皇大神(アマテラスオオミカミ)
須佐之男命(スサノオノミコト)
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